防災用・災害対策のカセットコンロは必要?いらない?火が怖いけど大丈夫?人によってはカセットコンロは必ずしも最適な備えではありません。この記事では、防災用カセットコンロは本当に必要かや代用手段について、実体験や事故事例などを交えながら詳しく解説します。

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コラム

カセットコンロは防災用にいらない?必要?現実目線で解説

2025年7月18日

防災用品の備えでカセットコンロは必要?不要?

災害対策用にカセットコンロが欲しいけど、引火や爆発が怖い

一人暮らしでカセットコンロを備蓄できるスペースがない

カセットコンロは防災グッズとして備えておくと便利そうですが、本当に必要なのか、また火の取り扱いに不安もありますよね。

実際、生活環境によってはカセットコンロが必ずしも最適とは限りません。

この記事では、防災用のカセットコンロは必要か不要か、また火を使わない代用手段などについて、実体験や事故事例などを交えながら詳しく解説します。

カセットコンロが自分に合った安心できる備えであるか、一緒に考えていきましょう。

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防災用としてのカセットコンロの役割&メリット

カセットコンロのメリット

防災用としてカセットコンロが注目されるのは、電気やガスが止まっても自力で加熱ができる点にあります。

温かい食事を摂れるだけでなく、体を温める・簡易的な衛生対策もできる・安心感につながるなど、心身の安全を支える道具としての役割を果たします。

停電・断水時でも温かい食事が摂れる

食料を備蓄していても、特に寒い季節や冷えた室内での避難生活では、冷たいレトルトや缶詰ばかりでは体力も気力も落ちてしまいます。

しかし、湯気の立つ味噌汁やおにぎりの具材を温めれば、食欲や活力が戻りやすくなります。

活用例

  • レトルトご飯の湯せん
  • インスタントスープの加熱
  • 水を加えた乾麺の調理
  • おかゆの温め

また冷蔵庫が使えない状況では、傷みやすい食材(卵・ウィンナーなど)を早めに調理し、食中毒を防ぐ対策にもなります。

災害時に手早く火を使える手段として、ガスの復旧を待たずに調理ができる点は大きな価値です。

非常時でも、少しでも日常のような温かい食事を摂ることが、体調管理と精神面の安定につながります。

簡易的な衛生対策になる

衛生面への不安は、避難生活において体調を崩すきっかけになりがちです。

断水した状態では清潔を保つのが難しくなりますが、お湯を使えば最低限のケアが可能です。

活用例

  • 手ぬぐいやガーゼをお湯で湿らせて身体を拭く
  • 哺乳瓶や食器を熱湯消毒する
  • タオルを温めて足を温める

一人暮らしでも無理なく活用できます!

加熱時間が短くて済む湯沸かしに限定すれば、ボンベの消費も抑えられるでしょう。

カセットコンロは単に調理するだけでなく、健康維持に関わる多目的なアイテムとしても役立ちます。

災害時の心理的な安心につながる

ライフラインが途絶えた時、人は「普段の生活ができない」という不安に直面します。

その中で、自分の手で湯を沸かし食事を作ることは、日常感を取り戻すきっかけにつながります。

お湯を注いだコーヒーを飲むだけでも、落ち着きを取り戻せますね。

特に下記のような状況では、精神的支えとして機能します。

  • SNSやニュースの情報に疲れたとき
  • 寒くて眠れない夜に温かい飲み物をつくる
  • 子どもや高齢者に温かい食事を用意してあげる

また、何かあったときに「自分で何とかできる」という感覚も、ストレスの軽減につながります。

「火を起こせる手段がある」というだけで、非常時に冷静さを保てる場合もあるため、カセットコンロが持つ心理面でのメリットは見過ごせません。

防災用カセットコンロのおすすめ

事故事例も|カセットコンロはいらない、怖いと言われる理由

カセットコンロのデメリット

カセットコンロは防災に役立つ一方で「火災や爆発のリスクが怖い」「使用環境による制約・管理が厳しい」など、安全性や実用性への不安が背景にあります。

火災・爆発など安全面の不安(事故事例あり)

カセットコンロは火を用いるため、誤った使い方をすれば火災や爆発につながる危険があります。

特に多い事故の例

  • コンロの受け皿を誤った状態でセットし爆発
  • 2台並べて鉄板を載せて調理し、加熱により爆発
  • 炎の近くに可燃物を置いたままの加熱
  • 換気せずに密閉空間で使用して一酸化炭素中毒
  • 間違った廃棄方法により引火し爆発

事故事例①五徳を裏表反対の状態で使用

大学の学園祭で、カセットコンロの五徳(受け皿)を反対の状態で使ったことにより、カセットボンベが加熱され爆発した。4名負傷、うち2名が入院を要する症状と診断された。

事故事例②オーブンレンジの上で保管

オーブンレンジの上にカセットコンロを置いていた。オーブンレンジを約30分稼働させたら、カセットボンベが加熱され爆発した。

事故事例③ガスボンベの廃棄ミス

キッチンのシンク内で、ガスボンベに穴を開け廃棄しようとしたところ、残っていたガスが漏れ調理中のガスコンロに引火し爆発した。

災害時は照明がなく薄暗い中での作業だったり、慣れない環境での調理になったりするため、操作ミスも起こりやすくなるでしょう。

また「地震の揺れで器具が転倒」「火が付いた状態で避難せざるを得ない」など、想定外の事態もあります。

命を守るための備えであるはずのカセットコンロが、逆に火のリスクを高める可能性も否定できません。

正しい使用方法見る

収納スペース確保や持ち運びが難しい

カセットコンロは交換用のガスボンベも備蓄する必要があるため、一人暮らしや狭い住環境では収納場所をかなり圧迫します。

ボンベは災害時に不足しないよう、最低でも3〜5本以上の保管が推奨されています。

さらに、保管方法にも注意が必要です。

保管方法の注意点

  • 高温多湿な場所は避ける
  • 直射日光が当たらないようにする
  • 子どもやペットが触れない場所に置く

1Kアパートなどの狭い部屋では、このような条件を満たすのが現実的に難しいことも少なくありません。

また、数年使わないまま放置していた結果「ボンベの使用期限が切れている」「機器が劣化して動作不良になる」などのケースもあります。

「備えたはいいが、管理が難しくて結局使えなかった」という事態を避けるには、使用頻度の低い器具をきちんと管理できるかを見極めてから備えることが大切です。

寒冷地や環境によっては点火しづらい

カセットコンロは、低温になると気化しにくくなり、気温10度以下では十分な火力を出せないことがあります。

また室外や換気された寒い場所では、使用中に缶の温度が下がり、さらに火が弱くなる現象も。

冬場や寒冷地の避難生活ではこの問題が深刻で、下記のような状況で使えなくなる可能性があります。

  • 真冬の避難所や車中泊
  • 暖房が止まった室内
  • 長時間の使用による缶の冷却

一部製品では「寒冷地対応」や「パワーブースター搭載」などの仕様もありますが、通常のカセットコンロは寒さへの対応も考慮しなければなりません。

避難所や集合住宅では使えない場面も

カセットコンロは、避難所や集合住宅のような共有空間では、火災リスクの観点から使用が制限されることがあります。

避難所・換気設備が不十分
・火災報知器が作動する
・多数の人がいるため火を使うこと自体が危険
集合住宅・管理規約でバルコニーでの火気使用が禁止されている
・換気扇が使えない状況では、一酸化炭素のリスクがある
・地震後のガス漏れリスクがある状況で、火気使用は危険

このように、カセットコンロは「どこでも誰でも使える万能ツール」ではありません。

備える前に、自分の住環境や避難先で本当に使えるかどうかを確認し、必要に応じて火を使わない代替手段を併用するのが現実的です。

火を使わない代替手段を見る

【実体験から学ぶ】備えてよかった?それとも不要だった?

【実体験から学ぶ】防災用カセットコンロ備えてよかった?それとも不要だった?

普段使いもアリ!「備えてよかった」の声

防風使用で風が吹いても火が弱まらないので、キャンプにも使える。

カセットコンロは防災的に安心だし、家族で食べるお鍋を一気に作れるのも嬉しい。

生きてるうちにもう一度くらい大きな地震があるのではと準備しており、カセットコンロは必需品のひとつ。

地震が来ても温かいご飯を食べれるように、カセットコンロを常備している。

ガスボンベは使用期限があるので、日常使いしながらまた備蓄する。

やっぱりハードルが高い?「不要だった」理由

カセットボンベを管理する自信がなかったので、固形燃料タイプを選んだ。

真夏の災害時、カセットコンロで火を使いたくない。

防災備蓄を見直していたら、使用期限があと2年のカセットコンロとボンベが出てきた。

扱いに慣れておらず、カセットコンロの後ろの物を取ろうとして火傷した。

新品で保管してたけど、カセットコンロの使用期限がとっくに過ぎていた。

カセットコンロがいらない人&備えた方がいい人まとめ

カセットコンロがいらない人&備えた方がいい人まとめ

防災用にカセットコンロを備えるべきか悩む方は多いですが、すべての人に必要とは限りません。

ライフスタイルや住環境によって備えるべきかどうかは変わるため、必要性を見直すことで安全かつ現実的な防災対策につながります。

いらない人の特徴

カセットコンロがいらない人の特徴は、主に火の管理が難しい環境や、安全性を重視する人に当てはまります。

いらない人の特徴

  • 換気が不十分な部屋に住んでいる
  • 火の取り扱いに不安を感じる(過去に火事や事故経験がある)
  • 小さな子どもや高齢者と暮らしていて、火元を管理しにくい
  • 1Kやワンルームで収納が極端に限られている
  • オール電化住宅や火気厳禁の賃貸物件に住んでいる
  • 火を使わない備蓄をすでに用意している(無加熱食、ポータブル電源+電気鍋等)

真夏の災害時などは気温が高く、火を使うこと自体が危険につながるケースもあります。

こうした事情を踏まえると、無理にカセットコンロを用意するより、火を使わない備え方を検討するほうが現実的です。

安全性や生活環境優先の防災計画を立てるなら、カセットコンロは必ずしも必要ではありません。

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備えた方がいい人の特徴

一方で、カセットコンロを備えた方がいい人には、停電・断水時に「火を使った調理」を前提とした生活をしたい人が当てはまります。

備えた方がいい人の特徴

  • 冷凍・乾燥食品など加熱前提の備蓄を多く持っている
  • 災害時でも温かい飲み物や食事をとりたいと考えている
  • 在宅避難を想定しており、自宅に一定のスペースや換気環境がある
  • 家族で暮らしており、食事をまとめて用意する必要がある
  • キャンプなどで日常的にカセットコンロを使う機会がある
  • オール電化の補完手段としてガス機器を確保しておきたい

寒冷地では温かい食事が必要となる場面も多く、カセットコンロが役立ちます。

特に冬の災害や停電では、湯を沸かせる手段があるかどうかで、生活の快適さが大きく変わります。

家庭環境・備蓄内容・季節要因まで含めて考えると、カセットコンロが防災手段として重宝する場合もあるでしょう。

備えるなら知っておきたい!カセットコンロの選び方+使い方の注意点

備えるなら知っておきたい!カセットコンロの選び方+使い方の注意点

カセットコンロを防災用に備えるなら、いざ使う時に慌てないためにも、チェックすべき機能や安全な取り扱い方法を知っておく必要があります。

ガスボンベの保管方法や期限、キャンプ用との違いなども理解しておきましょう。

選ぶときにチェックすべき機能

カセットコンロを選ぶときは、災害時の使用環境を想定した機能に注目しましょう。

防風性風よけ機能があるモデル、風に強い「多孔式バーナー」搭載など
火力2.0kW(1700kcal/h)以上あれば、湯沸かしや調理に支障無し
サイズ一般的な鍋(直径20〜24cm)に対応しているか
汁受け山型なら吹きこぼれによる汚れが付きにくい
安全機能・圧力感知安全装置(加熱で圧力が急上昇すると自動で火が消える)
・容器装着安全装置(つまみが閉じた状態でないとボンベ装着不可)
・汁受け反転防止装置(正しくセットされていないと鍋などが置けない)

災害時の使用に備えるなら、実用性と安全性の両面から製品を選ぶ必要があります。

ガスボンベの保管本数・期限・保管環境のコツ

農林水産省によると、1人分で1週間当たりで、カセットボンベ約6本の備蓄が必要です。

なお、ボンベの使用期限は製造から約7年。

古いガスはガス漏れや破裂の原因になるため、使用期限を定期的に確認しましょう。

期限は底面または側面に印字されています。

保管場所は下記の条件を満たす場所が適しています。

  • 直射日光が当たらない
  • 湿気が少ない
  • 40度以上にならない
  • 密閉しない(ガス漏れ時の換気対策)

押し入れや靴箱の上段、冷暗所が適しています。車内やベランダ収納は避けましょう。

使うときのNG行動&安全操作の心得

カセットコンロを使用する際は、安全面への配慮が欠かせません。

特に災害時は気が動転しがちなので、事前にNG行動と安全操作を頭に入れておくことが大事です。

安全に使うためのチェックリスト

  • 取扱説明書をよく確認する
    製品によって取扱方法や注意事項が異なります。なんとなく使うのではなく取扱説明書をよく確認し、製品に適した正しい使い方を心掛けましょう。
  • カセットボンベを正しく取り付ける
    サイズが合わないボンベを無理に取り付けると、ガス漏れの恐れがあります。切り欠きがずれていないか、マグネット部分に付着物がないかなどに注意し、正しく取り付けましょう。
  • 大きい調理器具は使わない
    調理器具からカセットボンベに熱が伝わると、破裂する危険があります。カセットボンベが過熱されないよう、調理器具の大きさに注意して使いましょう。
  • 禁止されている方法を避ける
    「コンロを2台並べる」「異なる調理器上に置く」などの使い方は、安全装置があってもボンベの加熱が続きます。破裂の危険が高くなるため、取扱説明書をよく確認しましょう。
これらの使い方は、カセットこんろに安全装置があったとしてもカセットボンベの過熱が続くため、特に破裂の危険が高くなります。取扱説明書をよく確認し、必ず取扱い方法を守って使いましょう。
出典:東京くらしWEB

カセットコンロとキャンプ用の違い/兼用の可否

カセットコンロとキャンプ用バーナーは一見似ていますが、用途や構造が異なります。

特徴カセットコンロキャンプ用バーナー
使用場所屋内(家庭用)屋外(アウトドア専用)
燃料カセットボンベOD缶(アウトドア用ガス)
安全装置圧力感知・自動遮断装置あり簡易型、安全装置無しも多い
安定性高い風で不安定になることも

キャンプ用のバーナーは災害時にも使えますが、室内での使用は非推奨です。

また煙や火の扱いに不慣れな場合、家庭用カセットコンロのほうが安全な面も。

日常と非常時の両方で使うなら、防風タイプの家庭用カセットコンロを選ぶのが現実的です。

防災用におすすめのカセットコンロ

防災用・災害対策におすすめのカセットコンロ

アイリスオーヤマ カセットコンロスマートボディのベストセラー商品

本体の高さを抑えたスリム設計&軽量で、持ち運びも簡単です。

コンパクトながら3.5kWの高火力を誇り、弱火~強火の火力調整も可能。

圧力感知安全装置付きなので、万が一過熱しても火が自動で消えます。

Iwatani カセットコンロ セット買いコンロ+ケース+ガスのセット

①カセットコンロ 達人スリムIII②専用ケース③カセットガス×3のセット商品です。

炎が外に広がりにくいタテ長形状で、鍋底からこぼれるムダな火を抑制できます。

取っ手付きの専用ケースに入れれば、収納も持ち運びもスムーズ。

Iwatani カセットコンロ タフまる野外で風を気にせず使える

風の影響を受けにくい多孔式バーナーを搭載しているため、野外でも風をシャットアウトできます。

火力を落とさずガスを使い切るヒートパネル式なので、ガスを無駄なく消費可能です。

圧力感知装置や容器装着装置など、さまざまな安全機能を備えているところもポイント。

火が怖い・収納がない人におすすめ!カセットコンロの代用手段

火が怖い・収納がない人におすすめ!カセットコンロの代用手段

カセットコンロを備えるのが怖い、もしくは部屋に収納スペースがない方にとって、防災備蓄は悩ましい問題です。

しかし火を使う調理器具に頼らなくても、備え方を工夫すれば安全で現実的な防災対策が可能です。

火を使わない・加熱不要の防災食

火や水を使わずにすぐ食べれる防災食があれば、夏や冬など季節を問わずすぐ口にできます。

また、防災食は5~7年保存可能なものが多いため、備えとしても優秀。

災害直後はライフラインの復旧に時間がかかるため「何も加えずに食べられる食品」が、最低でも3日分あると安心です。

アルファ米12種類セット(保存期限5年)水orお湯を注ぐだけで美味しいご飯ができる

温めずに食べられるカレー職人(保存期限5.5年)火がなくてもそのままかけて食べられる

野菜たっぷりスープ(保存期限5.5年)夜食やアウトドアの普段使いも◎

小型電気鍋やポータブル加熱グッズの活用

火を使わない調理手段として「小型電気鍋」「USB式ホットプレート」などのポータブル調理器具も注目されています。

これらの調理器具はポータブル電源と併用することで、火を使わずに加熱が可能です。

引火や火災の心配が少ないので、室内での使用にも向いています。

小型電気調理鍋煮る・焼く・炊くの1台多役

USB加熱ランチボックススマホ充電器でも加熱可能

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狭い部屋でもできるミニマルな調理手段

収納に余裕がない部屋では、防災備蓄もできるだけコンパクトにまとめたいですよね。

調理に関しても必要最小限の道具に絞ることで、省スペース化が可能です。

具体例

  • 手のひらサイズの固形燃料コンロ
  • 折りたたみ式のアルミ鍋やシリコン鍋
  • 加熱不要の長期保存食でそもそも調理を省く

収納方法を工夫すれば引き出しやシンク下にも収まるので、防災リュックやキャンプ用品とまとめておくのもひとつです。

またミニマルな構成であれば、定期的な点検や入れ替えも負担になりません。

調理が難しい環境を前提にした防災計画

災害直後は「停電で調理器具が使えない」「換気できず火気使用が制限される」などの状況から、調理が難しくなる場合が多くあります。

このような環境では、調理の手間を最小限に抑えられる食品が重宝します。

具体例

  • 手を汚さずに食べられる個包装の食品
  • スプーン不要のゼリー飲料やドリンクタイプ栄養食
  • 片付け不要な紙容器入りの備蓄食

非常時こそ「加熱」「調理」「片付け」がいらない食品を想定することで、体力や気力が落ちたときでも安心して食事ができます。

よくある疑問Q&A|備える前に知っておきたいこと

よくある質問

災害時にカセットコンロは本当に必要?

ライフラインが止まった際、温かい食事を用意できる手段として有効です。特に電気・ガス・水道が使えない状況では、お湯を沸かせるだけでも心理的・身体的な負担を軽減できます。

火事や爆発が怖い。安全に使える?

正しい使い方を守れば、安全に使用できます。ポイントは「IHコンロの上など不安定な場所では使わない」「ボンベを高温になる場所に置かない」「換気をしっかり行う」の3つです。

一人暮らしで収納スペースがないけど持っておくべき?

収納が厳しい場合は、折りたたみ式やコンパクトタイプを選ぶ方法もあります。また、調理不要な防災食と組み合わせて「必要最低限の加熱」に絞る選択も検討しましょう。

ガスボンベは何本くらい備えておくと安心?

1日1本を目安に、最低でも3〜5本は用意しておくと安心です。ただし、長期の停電・断水に備えるなら10本以上の備蓄をおすすめします。期限と保管温度にも注意しましょう。

カセットコンロの使用期限はある?

コンロ本体に明確な使用期限はありませんが、長期間使っていない機器はパッキンの劣化などが起こる可能性も。5〜10年を目安に点検・買い替えを検討しましょう。

夏の暑い時期にも使って大丈夫?

室内の温度や直射日光に注意すれば使用可能です。ただし、猛暑時の閉めきった室内では火災リスクが高まります。換気を徹底し、扇風機や冷却タオルなどの併用を意識しましょう。

ガスボンベの保管はどうすればいい?

高温・湿気・直射日光を避けた場所で保管してください。押し入れや下駄箱など、温度が上がりすぎない場所が適しています。夏場は車内や倉庫に置くのは避けましょう。

カセットコンロでお米やレトルト食品も調理できる?

湯せん・煮炊き・インスタント食品の調理には対応しています。炊飯には五徳の安定性や火力調整が必要なので、鍋のサイズと相性もチェックしておきましょう。

避難所でカセットコンロを使ってもいい?

一般的に避難所の室内では火気の使用が制限されることが多く、自宅避難向けの備えとされています。避難所での使用可否は事前に自治体の防災マニュアルを確認しておきましょう。

まとめ

  • カセットコンロは災害時に温かい食事や衛生維持、心理的安定を支える道具として役立つ
  • 火災リスクや収納、管理の手間を考えると「いらない」という判断も合理的
  • ガスボンベの本数・保管方法・使用期限には正しい知識が不可欠
  • 選び方のポイントは防風性・サイズ・安全装置などの機能面
  • キャンプ用バーナーとは目的や安全性が異なり、兼用は慎重に検討すべき

もしカセットコンロを備えるなら、自分の生活環境や防災スタイルに合った製品を選び、安全に扱えるよう準備しておきましょう。

持つか持たないかの二択ではなく「どう備えるか」「どう代替するか」まで含めて判断することが、安心につながります。

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