低温調理器は手軽に本格肉料理が作れる便利な調理家電ですが、生活スタイルによっては必要ないことも。この記事では「低温調理器が必要な人・いらない人の具体的な条件」「炊飯器・圧力鍋で代用できるのか」「購入に迷うときはまずレンタルで試してみる方法」について詳しく解説します。

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コラム

低温調理器はいらない?必要?迷うならレンタルで試す方法も

2025年8月17日

低温調理器が気になるけど、買っても使わなくなる気がする

炊飯器や圧力鍋で代用できるなら、わざわざ買わなくていい?

低温調理器は、誰でも手軽に本格的な肉料理が作れる便利な調理家電ですが、生活スタイルによっては必要ないこともあります。

高価な家電なので、購入したあとで後悔するのは避けたいですよね。

この記事では「低温調理器が必要な人・いらない人の具体的な条件」「炊飯器・圧力鍋で代用できるのか」に加え「購入に迷うときはまずレンタルで試してみる方法」についても詳しく解説します。

自分にピッタリな選択肢を一緒に考えていきましょう。

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低温調理器とは?基本知識と注目されている理由

低温調理器とは「食材にじっくり火を入れて、しっとり柔らかく仕上げる」ための調理家電です。

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低温調理器とは

低温調理器は、火加減が難しい食材を調理しやすくできる家電です。

40~70℃程度の加熱によって、火加減・水分・栄養をコントロールできるのが特徴。

鶏むね肉のサラダチキンパサつかずジューシー
ローストビーフプロ並みの火入れ
チャーシュー/煮豚柔らかく味が染みる
温泉卵黄身トロトロで崩れない
サーモンのコンフィ生臭さなし&食感なめらか

火の通し方が難しい肉や魚などの食材を、美味しく安全に仕上げられます。

低温調理の仕組みと特徴

低温調理器は、食材を密封した袋(ジップ袋や真空パック)に入れ、一定温度(40~70℃程度)の水に長時間つけて加熱する仕組みです。

通常のフライパンやオーブンは200℃近い熱で一気に加熱するため、表面が先に火が入りすぎたり、中心が生だったりします。

その点低温調理器なら、狙った温度でじわじわ加熱するため、中心までムラなく火が通るのです。

主な特徴

  • 温度を自動でキープ
    「63℃で2時間」などの設定で、ずっと一定温度を保ってくれます。
  • 火を使わず安全
    湯せん方式なので、焦がす・燃やす心配はほぼありません。
  • 栄養と水分を逃がさない
    真空に近い状態で加熱するため、ビタミンや旨味が流れ出にくいです。
  • 調理の失敗が起きにくい
    一定温度を守れば、焼きすぎ・生焼けといったリスクが減ります。

ただし「加熱温度が低い=食中毒リスクがゼロ」ではないので、正しい温度・時間管理が必要です。

また、準備や袋詰めの手間はあることも理解しておきましょう。

低温調理器が人気の理由

低温調理器が人気の理由は「誰でも失敗しにくく、手軽にプロのような仕上がりの料理が作れる」点にあります。

低温調理器が人気の理由

  • 肉が驚くほど柔らかく仕上がる
  • 調理中はほったらかしでOK
  • 誰でも同じ仕上がりになりやすい
  • 栄養や旨みが逃げにくい
  • 健康志向と相性がいい

火加減の調整不要&調理中は放置OKなので、忙しい人や料理が苦手な人でも毎回安定した仕上がりになります。

また、InstagramやYouTubeなどで低温調理レシピがバズり、丁寧な暮らしの象徴として話題になったことも人気の一因です。

調理の様子が映えるので「見た目もおしゃれな料理」が簡単に作れる点も支持されていますね。

低温調理器のデメリット6選|いらないと言われる主な理由

低温調理器のデメリット6選|いらないと言われる主な理由

低温調理器が便利だと話題になる一方で「買って後悔した」「結局使っていない」という声も多く見られます。

状況によっては活用しきれず無駄になってしまう可能性もあるため、ここで紹介するデメリットも理解した上で、購入の判断材料にしてみてください。

調理前の準備(袋詰め・水張り)が面倒

低温調理では、食材を密閉袋に入れて空気を抜き、水を張った鍋や容器に沈めます。

この工程が面倒に感じる人が多く、ハードルに感じる人が少なくありません。

特に、袋詰めの際に空気をきれいに抜く必要があり、真空パック機がなければうまくいかない場面も。

さらに、容器に張る水の量もそれなりに多く、加熱前に温度を安定させるまでの時間も長くかかります。

時間のない中でサッと調理したい人にとっては、この段階で面倒に感じてしまうかもしれません。

使用後の洗浄や乾燥が手間になる

低温調理器は「放置できるから楽」と思われがちですが、実は使った後の片付けがネックになることも。

食材を入れた袋は基本的に再利用しませんが、鍋・水槽・調理器本体の金属部分には湯垢や水滴が残ります。

使用後すぐに乾燥させないと雑菌やカビの原因になるため、水周りの掃除が苦手な人は負担に感じるでしょう。

機種によっては分解して洗浄する必要があるので、不慣れな人は手間になりますね。

意外と収納しづらい

一見スリムに見えるスティック型でも30cm以上あると、キッチンの収納スペースにうまく収まらないことがあります。

また、低温調理器だけでなく

  • 深めの鍋
  • 食品用の耐熱袋(ジップロックなど)
  • 真空パック器(必要に応じて)

なども収納する必要があり、特に一人暮らしのキッチンでは負担になるでしょう。

縦置きできる収納スタンドで収納する方法もありますね。

温度設定・加熱時間に不安がある

低温調理は温度と時間が命ですが、その管理が難しく感じる人も多くいます。

例えば、レシピには「63度で2時間」などと細かく書かれていても、下記のような不安を抱える声がよく聞かれます。

  • 一度ズレたらどうなるの?
  • 時間が長すぎたら危ない?
  • 中までちゃんと火が通ってる?

さらに、調理中に開けたり確認したりしづらいため「ちゃんとできているのか分からない」というストレスがつきまとうことも。

食中毒の事例と対応策を見る

使いこなせず放置してしまう可能性がある

「買ったけど1回しか使っていない」という人は、下記のような理由で多くいます。

使わなくなる理由

  • 初回の準備が面倒
  • レシピが限られている
  • 日常で使うタイミングが少ない
  • 味の変化が分かりづらい

特に、微妙な味の違いなどに興味がない人は「やっぱり普通に焼いたやつでいいや」となってしまうこともあります。

丁寧な暮らしに憧れて買ったものの、現実とのギャップで使わなくなる人も珍しくありませんね。

価格に対して利用頻度が見合わない

低温調理器の価格は安いものでも1万円前後、高いもので3万円以上することもあります。

それなのに週1回程度しか使わないと「この金額で元が取れているのか」と、疑問を抱きやすくなります。

特に、すでに圧力鍋や炊飯器を持っている人は「代用できるなら買わなくてもいい」と考えがち。

「何度も使って元を取るぞ」と意気込んでも、実際には出番が少なくコスパの悪さだけが残ることも…。

炊飯器や電気圧力鍋との違い・比較を見る

ココがポイント

デメリットはレンタルで試してみる>>のがおすすめ!

低温調理器のメリット5選|正しく使えば強い味方に

低温調理器のメリット5選|正しく使えば強い味方に

低温調理器は手間や不安要素もありますが、正しく使えば強力な調理サポート家電になります。

特に「肉料理をよく食べる」「食事の栄養バランスを気にする」などの人にとっては、大きな魅力を秘めています。

肉料理がしっとりジューシーに仕上がる

低温調理器を使うと、肉料理の仕上がりが均一かつジューシーに変化します。

仕上がり比較通常の焼き調理低温調理器
加熱ムラ外側が硬い&中は生焼けの可能性あり全体が均一な火の通り
ジューシーさ肉汁が流れ出てパサつきやすい肉汁を閉じ込めてしっとり柔らかい
食感硬くなりやすく、噛みごたえが強い繊維がほどけてとろけるような食感
失敗率焦げや生焼けのリスクあり時間と温度を一定に保て失敗が少ない

肉が固くなるのは、高温によるタンパク質の凝固が原因ですが、低温調理では凝固温度の手前で火入れが止まります。

そのためタンパク質が縮まらず、ジューシーでしっとりやわらかく仕上がります。

「鶏むね肉はパサパサして苦手」という人ほど、仕上がりの変化に感動する可能性が高い調理法です。

栄養や旨味を逃さず調理できる

通常の高温調理では、ビタミン類やミネラルが加熱により壊れたり、水に溶け出したりします。

その点低温調理は、加熱温度が低い&調理中も密封されているため、栄養素が食材内部にとどまりやすいのが魅力。

鶏むね肉旨味・水分ともに袋内に閉じ込められ、しっとりジューシーに
にんじんビタミンCを袋内に保持しやすい
魚(サーモン等)オメガ3脂肪酸を壊さず調理でき、ふっくらした食感に
黄身と白身が均等に火が入り、半熟など理想的な状態に仕上がる
ブロッコリー栄養素を閉じ込めたままやわらかく加熱でき、風味も残る

「健康志向で栄養価を重視したい」「食材の旨味を引き出したい」などの人にとって、理想的な調理スタイルと言えるでしょう。

調味料が少なくても味が染み込む

低温調理は、食材を密封した状態でじっくり加熱するため、味が効率良く染み込みます。

また時間をかけることで、細胞壁が壊れにくく旨味や水分が抜けにくい効果も。

これにより、高温加熱より少ない調味料でも味が入りやすく、さらに素材の旨味も活かせます。

濃い味付けに頼らず旨味を引き出せるので、塩分の摂取量を抑えられますね。

放置調理で時短になる

低温調理器は、温度と時間を設定してスイッチを入れれば、調理中は放置して手を離せます。

これにより、下記のような時短効果が望めます。

  • 火加減を見張る必要がない
  • コンロを占領せず、他の料理を並行できる
  • 帰宅後すぐ食べられる「予約調理」も可能

「朝仕事に行く前」「子どもの送迎中」「在宅ワーク中」などのタイミングで低温調理器を稼働しておけば、帰宅後すぐに食べられます。

一人暮らしや共働き家庭など、時間に余裕がない人にとって非常に重宝するでしょう。

ヘルシー志向・健康志向の食事ができる

低温調理では炒め油や揚げ油を使わないため、余計な脂肪分カットできます。

そのため低温調理器は、ヘルシー志向や健康志向の人にもピッタリです。

低温調理がヘルシーな理由

  • 油を使わずに調理できる
  • 栄養を逃しにくく体にやさしい
  • 調味料控えめでも食材の旨味・甘みがある
  • 食事制限中でも満足感を得やすい

余分な脂や塩分をカットしつつ、栄養・旨味は逃さず美味しさをキープできる、理想的な調理法ですね。

低温調理器が向いている人・不向きな人の特徴まとめ

低温調理器が向いている人・不向きな人の特徴まとめ

向いている人の特徴

向いている人

  • 火加減や焼き加減の不安をなくしたい
  • 肉料理を週に2回以上作る
  • 調理中に他の家事や仕事を並行したい
  • 食材の栄養や味をなるべく損なわずに食べたい
  • 健康志向や高タンパク料理を意識している
  • 仕事や子育てで忙しく、調理に時間をかけたくない
  • 料理のレパートリーを広げたい
  • 小さい子どもや高齢者のためにやわらかい料理を作りたい

これらの特徴にあてはまる人は低温調理器を使うことで、日々の食事がより「ラクに・楽しく・健康的」になるでしょう。

向いていない人の特徴

向いていない人

  • 自炊頻度が月に数回レベル
  • キッチンの収納スペースが極端に限られている
  • 準備や後片付けの手間をできるだけ避けたい
  • 同じようなメニューが続くとすぐ飽きてしまう
  • 放置調理でも1~2時間以上かかるのは嫌
  • 焼き目や香ばしさが大事(フライパンなどで仕上げる必要がある)
  • とりあえず炒めて済ませたいなどスピード重視
  • 調理器具が1つ増えるだけでストレスになる

「買ったけど結局使わなくなった」という声の多くは、こういった日常とのギャップが原因です。

少しでも不安がある場合は、レンタル>>などで様子を見るのがおすすめ。

実際の利用者のリアルな口コミと体験談

「低温調理器を買ってよかった」「低温調理器を使わなくなった」それぞれのリアルな声

「低温調理器を買ってよかった」「低温調理器を使わなくなった」それぞれのリアルな声を紹介します。

買ってよかった人の声

5分で仕込んだポトフがいい感じに仕上がって満足。低温調理器はコンパクトで汎用性が高く重宝する。

鶏胸肉がしっとりしててパサパサ感ゼロ。うますぎる。

ほっとくだけで最高のローストビーフができて便利。

放置で鶏チャーシューが作れる。半年で元が取れる。

これまで肉を一切食べなかったのに、1回の食事で40~50gくらい食べる。しかも味付けなし。

手動だと仕上がりにムラが出るから、使ってみて機器の技術力すごいと思った。

使わなくなった・後悔した人の本音

友達来た時に出したいけど、食中毒のリスクを考えると気軽に出せないのが難点。

食中毒的な面で気を付けることが多く、面倒に感じる。

低温調理器が面倒すぎて、結局フライパンだけでできるようになった。

時間設定を忘れていて55分寝れない。仕込みを早く始めるべきだった。

ワクワクして買ったけど使わなくなった調理器具のひとつは、低温調理器。

購入に迷う場合はレンタルで試す選択肢もアリ

「低温調理器に興味はあるけど、本当に使うか分からない」「買うほどじゃないけど気になる」と感じる人は少なくありません。

そんなときはいきなり購入せず、まずリーズナブルなレンタルで試すのがおすすめです。

短期間だけ使ってみれば、生活に合うかどうかを無理なく判断できます。

家電レンタルのメリット

▶家電レンタルのデメリットや利用者の体験談は、こちらの記事で詳しく解説しています。

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実際の使い勝手を体験できる

低温調理器の使用感は、数値やレビューだけでは伝わりきらない部分があります。

しかし、レンタルなら実際に手に取って試せるため、下記のようなポイントを見極めるのに役立ちます。

チェックポイント

  • 操作が直感的で簡単かどうか
  • キッチンのスペースに無理なく置けるか
  • 湯せん準備や袋詰め作業を面倒に感じないか
  • 平日・休日の生活リズムに取り入れやすいか
  • 洗い物の手間を継続できそうか

例えば「平日の朝にセットして、夜にしっとりした鶏肉が食べられた」という人もいれば「使い方が想像以上に複雑だった」と感じた人も。

実際の使用感は人それぞれ異なりますが、レンタルであれば数日〜1週間程度の使用で十分に判断材料を得られます。

人気メーカーや高性能モデルを低コストで試せる

レンタルサービスでは、アイリスオーヤマやBONIQ(ボニーク)など人気メーカーの低温調理器を、2週間~1ヶ月単位で利用できます。

また、購入すると15,000~20,000円程度する人気モデルも、レンタルなら数千円で気軽に試せます。

レンタルで使ってみて気に入ったら、そのまま差引価格での購入も可能。返却や新品購入の手間が省けますね。

低温調理器をレンタルできるサービス一覧

※価格はすべて税込、料金プランは一例

ゲオあれこれレンタルBONIQ2.0 BNQ-10B14泊15日3,980円or月額1,700円
BONIQ Pro 2 BNQ-11S14泊15日5,200円or月額2,600円
サンコー マスタースロークッカーS SSHORSLC月額1,203円
※月額は最低3ヶ月からの利用
▶公式サイトを見る

関連記事ゲオあれこれレンタルの体験レビュー・評判・口コミ
レンティオアイリスオーヤマ LTC-0114泊15日4,460円or月額1,200円
BONIQ Pro 2 BNQ-11B14泊15日4,980円or月額3,400円
サンコー マスタースロークッカーS SSHORSLC月額1,500円
ブルーノ BOE099月額500円 他
※月額は3ヶ月以上の利用で解約料0円
▶公式サイトを見る

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▶各サービスの詳細は、こちらの記事で詳しく解説しています。

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低温調理器は炊飯器や電気圧力鍋で代用できる?

低温調理器は炊飯器や電気圧力鍋で代用できる?

低温調理器が気になるけれど「家に似たような家電がある」「できれば買いたくない」と考えている人も多いでしょう。

実は、炊飯器や電気圧力鍋などの家電でも、低温調理に近い調理は可能です。

炊飯器や鍋で代用できる?

低温調理器の代用として、最も身近な調理家電が炊飯器です。

「保温モード」で温度を一定に保つことができるため、鶏ハムやサラダチキンの調理にも使われています。

ただし、下記の点には注意が必要。

炊飯器での代用の注意点

  • 炊飯器の保温機能は60〜70℃前後とやや高め
  • 温度制御がアバウトなため、食材に火が通りすぎることもある
  • 長時間保温すると、炊飯器の劣化につながる場合もある

また、鍋と温度計を使って調理する方法もありますが、こちらは下記のようなデメリットがあります。

鍋での代用の注意点

  • 湯温をこまめにチェック・調整する必要がある
  • 冷却や保温管理に神経を使う
  • 忙しい人にとっては手間がかかりすぎる

代用は可能でも、使い勝手や安全性の点で低温調理器には及びません。

時間や精度に余裕があるなら代用でも問題ありませんが、再現性や手軽さを求めるならやはり低温調理器の方が安心です。

▶「一人暮らしに炊飯器は必要orいらないか」は、こちらの記事で詳しく解説しています。

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電気圧力鍋・ホットクックとの違い

低温調理器とよく比較されるのが電気圧力鍋やホットクック(自動調理鍋)です。

これらは「放っておける調理家電」という意味では似た立ち位置ですが、仕上がりや用途に違いがあります。

機能低温調理器電気圧力鍋
ホットクック
加熱温度約40〜70℃100℃以上で圧力調理or加熱調理
主な特徴しっとり・やわらかホロホロ・時短・煮込み向き
得意な料理鶏ハム、ローストビーフなどカレー、肉じゃが、煮豚など
火入れの制御非常に精密自動制御でやや粗い

低温調理器は「温度を維持する」ことに特化しており、じっくり火を入れる肉料理に最適です。

一方で、電気圧力鍋やホットクックは「時短」「煮込み」に強いのが特徴で、料理全体の幅を広げたい人に向いています。

それぞれ目的が異なり、どちらか一方が万能というわけではないため、調理のスタイルや好みに合わせて選びましょう。

▶「電気圧力鍋のメリット・デメリット」は、こちらの記事で詳しく解説しています。

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サラダチキンメーカーなどの簡易家電

近年注目されているのが「サラダチキンメーカー」などの簡易調理家電です。

名前の通り、サラダチキンのような低温調理レシピを、誰でも失敗なく作れることを目的とした家電です。

メリット

  • 市販のサラダチキンよりコスパが良い
  • ボタン1つで簡単操作、初心者でも扱いやすい
  • 低温調理器よりもコンパクトで収納しやすい
  • 味付けや塩分を自由に調整できる
  • シンプルな構造で洗いやすい

ただし、低温調理器のような多用途性はありません。

サラダチキン専用、あるいは類似のレシピに特化しているため、料理のバリエーションを求める場合は物足りなく感じる可能性があります。

「まずサラダチキンだけ試してみたい」という場合には有力な選択肢です。

低温調理は食中毒のリスクがある?事例を紹介

低温調理は食中毒のリスクがある?事例を紹介

低温調理は「本当に安全なのか?」という不安も聞かれ、特に鶏肉や豚肉などは加熱不足による食中毒のリスクが指摘されています。

ここでは、食中毒の事例や安全に調理するための注意点を紹介します。

低温調理による食中毒事例

低温調理器で作った半熟卵を食べたら食中毒に。

腹痛と微熱で食中毒かも?低温調理した鶏ハムが思い当たる。

家庭で安全に調理するためのポイント

食肉の中でも特に鶏肉は、しっかり加熱しないと「カンピロバクター」による食中毒の恐れがあります。

カンピロバクターとは

ニワトリやウシなどの腸管内にいる最近で、少量の菌数でも下痢・腹痛・発熱等の食中毒を発生させる。(参考:厚生労働省

厚生労働省によると、食肉による食中毒防止のための加熱条件として、中心部を 75℃で 1 分間加熱することが必要とされています。

またこれと同等の加熱条件は、下記が妥当とされています。

参考:厚生労働省

70℃3分69℃4分
68℃5分67℃8分
66℃11分65℃15分

鶏肉をしっかり加熱殺菌するには、肉の内部温度が「70℃になってからさらに3分間」「65℃になってからさらに15分間」の加熱を維持しなければなりません。

つまり65℃で低温調理する場合、最低でも「鶏肉が65℃になるまでの加熱時間+15分」の調理時間が必要です。

ちなみに70~75℃で低温調理する場合でも、肉の内部温度が上がるまでに平均70分程度かかるため、低温調理は予想以上に時間を要します。

参考:内閣府食品安全委員会

食中毒を防ぐための注意ポイント

  • 低温調理は思っている以上に時間がかかるため、中心温度計等で温度・時間を管理する。
  • 加熱具合を自己流にアレンジせず、低温調理器メーカーのマニュアルやレシピに合わせて、適切な加熱時間を設定する。
  • 余熱を利用するレシピは避ける。(塊肉の表面を焼いた後にアルミホイルで包む、肉をジッパー付き袋に入れ、沸騰させたあとにお湯に浸けっぱなしにする等)

参考:内閣府食品安全委員会

よくある質問Q&A|購入前のモヤモヤを解消

よくある質問

低温調理器は危険ではないの?

正しい温度と時間で加熱すれば安全性は高くなります。適切な加熱時間を守り衛生面にも注意しましょう。逆に、適当な温度管理では食中毒のリスクが高くなるため、温度設定の確認は欠かせません。

火を使わずに本当に安全なの?

水を使った間接加熱なので、直火のような焦げや火災のリスクはありません。ただし、電気製品としての安全対策(使用中の転倒や水濡れ)には注意が必要です。

ジップロックで本当に問題ない?

耐熱性のあるフリーザーバッグであれば多くの場合使用可能です。ただし、沸騰温度に近い高温や長時間の使用には対応しない製品もあるため、耐熱温度や耐久性を確認しましょう。専用の真空袋がより安心です。

光熱費は高い?

消費電力は製品によって異なりますが、長時間加熱するため電気代は一定かかります。目安として、500Wの機種で4時間使えば約50〜60円前後です。ガス代より高くつく場合もあるため、頻度とのバランスを見ておきましょう。

初心者は何から作ればいい?

最初は「鶏むね肉のサラダチキン」「豚ロースのチャーシュー」など、扱いやすい食材でレシピも多いものから始めましょう。温度設定や時間の失敗が起きにくく調理しやすい料理です。

購入前にチェックすべきポイントは?

下記をチェックしておきましょう。
・調理頻度や使用シーン(週に何回使うか)
・収納スペースや設置場所に余裕があるか
・洗い物や後片付けにストレスを感じないか
・他の家電(圧力鍋・炊飯器)との使い分け
・継続的に使える自信があるか

まとめ

低温調理器は「自炊の頻度が少ない」「キッチンが狭くて置き場がない」「手間のかかる家電は避けたい」と感じる人には、向いていないこともあります。

また、圧力鍋や炊飯器などの調理家電を持っているなら、代用で十分な場合も。

レンタルサービスで使い勝手を試す方法もあるので、利便性だけでなく「続けて使えるか」「片付けや管理が苦にならないか」なども冷静に考えた上で、本当に必要かどうかを判断してみてください。

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