ポータブル電源は「あってよかった!」と感じる人がいる一方で、思わぬ落とし穴により購入を後悔する人もいます。
「もしもの備えは必要だけど、ムダな出費は避けたい」というのが本音ですよね。
もしポータブル電源を購入するか迷う場合は、まず格安の短期レンタルで性能を試してみるのもひとつです。
この記事では、ポータブル電源のメリット・デメリットや、購入に満足・後悔した人の本音などを紹介します。
ポータブル電源が本当に必要かどうかを整理し、後悔しない選択をするために、一緒に考えていきましょう。
この記事を書いた人

- 家電レンタル利用歴2年
- 一人暮らし歴23年
- 家電関連記事を100本以上執筆
- 季節家電は毎年レンタルを利用中
- 実体験ベースで丁寧に解説
実は落とし穴だらけ?ポータブル電源のデメリット10選

ポータブル電源は便利そうに見えて、実は多くの落とし穴が潜んでいます。
使い方や保管方法を間違えると、期待していた効果を得られず、かえって後悔することも。
購入前に、どのような短所があるのかを把握しておくことは非常に重要です。
使用頻度が少ないとコスパが悪い
ポータブル電源は500Whクラスでも3万円〜、1,000Wh以上になると10万円前後にもなります。
そのため、防災やアウトドア以外の定期的な使用目的がないと、購入してもコスパが悪くなりがち。
特に、一人暮らしやマンション住まいでは使用機会が限られるので「結局1回も使わなかった」という事態に陥りやすくなります。

高価な買い物ほど、使わないことが大きな後悔につながりますね。
高性能モデルでも、実は使える家電が限られている
容量や出力が高いモデルでも、すべての家電が使えるわけではありません。
特に、下記のような消費電力が大きい機器は対応が難しいです。
- 電子レンジ(約1,200W〜1,500W)
- ドライヤー(1,000W以上)
- 電気ポット(1,200W〜1,300W)
また消費電力が対応している場合でも「ドライヤーを使ったら充電が10%減った」などのケースも。
災害用のポータブル電源が実家に2台あって
— Maria 🐈✨歌う奈々クラ🌟8/23生誕主催!! (@Maria_pnz7) January 8, 2024
ママに使っていいって言われたから
ドライヤー(ロングヘアで9割くらい乾かして)使ったら
なんと10%も減った。
災害時はドライヤーなんて使えないの当たり前だろうけど
こんなに消費するとは…
家の電気代が高いのは、私のドライヤーのせいかも🥲︎ pic.twitter.com/MbBA8T6UNH
停電が長引くと充電手段がない
ポータブル電源の充電があまりない状態で停電が続くと、充電が切れたあとの復旧手段がほぼなくなります。
自宅に太陽光発電や車載充電環境がないと、充電が切れたらただの重い箱になってしまいます。
2019年に発生した台風15号の際は、千葉県内で最長2週間の停電が続きました。
十分な備えだと思っていても、実際には足りなくなる可能性があることを念頭に置いておきましょう。

ただし、ポータブル電源を1年放置しても、充電は100%のまま残っていることも珍しくありません。
本体が大きく重いため、収納・持ち運びが大変
ポータブル電源は名前こそ「ポータブル」ですが、実際には軽くありません。
1,000Whクラスで約10〜15kg前後になることが一般的で、片手で持てる重さではないため「腰を痛めそうになった」という声も。
ポータブル電源きた!
— まー坊 (@MadoGma) December 28, 2023
思ってたより重くて(12kg以上)腰やられかけた(・∇・)
ソーラーパネルも一緒に頼んだから非常時には役に立ってくれるでしょう。
アウトドアにも使えるけど冬の間はしまっとこうかな。や、にしても重いんだわ…ソーラーパネルも重いしね。 pic.twitter.com/3D4NhfiOrJ
また、普段から使わない場合は保管場所に悩みます。
コンパクトな棚には入らず、クローゼットの下段や床に直置きするケースも多く見られます。
車で持ち出すにしても荷室を圧迫し、他の荷物と干渉することもあるため、重さとサイズの現実を考慮しておきましょう。
保管中にバッテリーが劣化して使えなくなる
ポータブル電源は使わずに放置しておくと、自然放電によって内部バッテリーが劣化します。
特にリチウムイオン電池は満充電状態での長期保管に弱く、劣化が進むと突然使えなくなるリスクも。
メーカーによっては「3ヶ月に1回は充電すること」を推奨している場合がありますが、それを忘れるとバッテリー残量が0%になり、起動自体しなくなることもあります。

防災目的でしまい込んでいると「いざ使おうと思ったら電源が入らなかった」という事態もあり得ますね。
ワット数や容量の計算が初心者には難しい
ポータブル電源の購入前に最も困るのが、スペックの意味がわかりにくい点です。
Wh(ワットアワー)、W(ワット)、定格出力、瞬間最大出力などの専門用語が並びます。
たとえば「500Wh」は、50Wの電気毛布を10時間動かせる容量という意味ですが、こうした計算がピンと来ない人も少なくありません。
また「何ワットまで使えるか」「何時間持つか」をシミュレーションするには、自分で数値を引き算しなければならないため、初心者にはハードルが高くなります。

スペック表を見るだけで判断できる人は少数ですね。
使用ミスによる発火・漏電リスクがある
ポータブル電源には高電圧のリチウムバッテリーが内蔵されており、使い方を誤ると発火や漏電の危険があります。
特に下記のような使用は避けなければなりません。
- 水濡れのある環境で使う
- 高温の車内に放置する
- 非純正のアダプタを使用する
2021年には実際にポータブル電源が発火した事例が複数報告されており、PSEマークのない製品は安全性が確保されていない可能性があります。
安全装置が付いているとはいえ、扱いに注意が必要な精密機器であることを忘れてはいけません。
バッテリー寿命が短く、数年ごとに買い替えが必要
多くのポータブル電源はリチウムイオン電池を採用しており、充放電の回数によって寿命が決まります。
一般的には、約500〜800回のサイクルで性能が著しく低下するため、週1回の頻度で使用すれば2〜3年、非常時のみなら5年ほどで寿命に達します。
バッテリー交換ができない機種の場合、本体ごと買い替えるしかありません。
初期投資に加え、定期的な買い直しが必要になる点を考慮すると、想定よりも維持費が高くなる場合があります。
高温・過充電などによる取り扱い上の制約が多い
ポータブル電源は精密機器なので、特に下記のような環境では使用を控えた方が安全です。
- 真夏の車内(室温60度以上になることも)
- 直射日光の下での長時間使用
- 夜間に充電したまま放置
また、過充電防止機能が付いていても、毎回満充電で保管すると内部にダメージが蓄積します。
リチウム系バッテリーは熱と過電圧に弱いため、環境を整える手間がかかり、想像以上に気を使う製品と感じる人も多いです。
廃棄が面倒で、自治体ごとのルールが異なる
ポータブル電源はバッテリーが含まれており、発火や爆発のリスクがあるので、通常の不燃ゴミや粗大ゴミとしては捨てられません。
多くの自治体では、家電量販店やリサイクル拠点への持ち込みを指示していますが、受付曜日や予約が必要なケースもあります。
また、バッテリーが外せない製品の場合、受け取りを断られることも。
手間がかかるだけでなく「捨て方がわからず放置されたまま」というケースも少なくありません。
夏といえば「キャンプ」!
— ガウラのSDG’sごみ減量チャレンジ(袖ケ浦市廃棄物対策課公式) (@sodegaura_haiki) August 5, 2023
「ポータブル電源」を使って快適なキャンプを...と考える人もいるかも
でもポータブル電源は袖ケ浦クリーンセンターでは処理できないよ!
大手メーカーなら引き取ってくれる場合があるけど、調べてもサイトが出てこない会社のものは処分に困っちゃうよ
注意してね pic.twitter.com/5SFcUud0mF
「買ってよかった」声も多数!ポータブル電源のメリット5選

ポータブル電源にはデメリットも多くありますが、それでも「買って正解だった」と感じている人がいるのも事実です。
非常時やアウトドアなど、限られた場面で圧倒的な力を発揮するため、使いどころを押さえていれば頼もしい存在になります。
災害時の非常用電源として使える
ポータブル電源があれば、停電時にスマートフォン・LEDランタン・Wi-Fiルーター・電気毛布など、消費電力が小さい機器を中心に動かせます。
そのため、情報収集や最低限の生活を維持する手段として、災害時の心強い味方になります。
災害時のポータブル電源活用例
スマホの充電 | 安否確認、情報収集、ライト代わりに活用 |
LEDランタン・懐中電灯 | 夜間の行動やトイレ移動時に安全を確保 |
冷蔵庫(小型) | 保冷機能維持で生鮮食品の保存に重宝 |
電気毛布 | 冬場の停電でも睡眠中の体温を維持 |
扇風機 | 夏場の熱中症対策、換気目的にも有効 |
ノートパソコン | 在宅避難中の業務継続、家族との連絡 |
小型テレビ・ラジオ | ラジオなら100時間以上稼働する機種も |
アウトドアやキャンプで家電が使える
ポータブル電源があれば、電気ケトル・炊飯器・ミニ冷蔵庫・扇風機などの家電を屋外でも利用できるので、キャンプや車中泊を楽しむ人にとって非常に便利です。
例えば家族4人で1泊2日のキャンプを想定した場合、照明・スマートフォン・電気調理器などを同時に使っても、1,000Wh程度の容量があれば十分。
「ガスや炭を使わない静かなアウトドア体験を求める」「小さな子どもと一緒に快適に過ごしたい」などの人にとって、ポータブル電源は必須級のアイテムです。
道の駅ねるま にて家族で車中泊!
— TAKAちゃん (@Shogo4526) January 26, 2019
電気毛布とポータブル電源で布団の中はポーカポカ。快適です! pic.twitter.com/kxsoeoHEGr
屋外作業・撮影・テレワークにも便利
屋外での作業・撮影、移動中のテレワークでもポータブル電源は活躍します。
- 野外撮影でカメラ機材や照明に給電
- 工事現場で電動工具を使用
- カフェや車内でノートパソコンを使ってリモートワーク
たとえば、YouTube撮影を行っているクリエイターは、ドローンやLEDライトのバッテリーをポータブル電源から補給しています。
こうした「野外での作業を止めない」という観点では、非常に頼れるツールです。
ソーラーパネルを使えば繰り返し充電できる
ポータブル電源の多くは、別売りのソーラーパネルに対応しています。
晴天時なら日中にフル充電できるモデルもあり、エコかつ自立的な電力運用が可能。
特に「自宅に電源がないシチュエーション」で活用する人が多く、キャンプ地や災害時の屋外避難所などでは電源確保の手段として重宝します。
ソーラーパネルの出力や日照条件には左右されますが、繰り返し使いたい人にとっては、ランニングコストを抑える手段になります。
ご飯炊いてます。
— 京寺美里(Miri Kyodera) (@Miri_Kyodera) July 8, 2025
午前中にソーラーパネルでポータブル電源に充電した電気で炊飯。電気代0円。お米は『青天の霹靂』。青森のお米でとても美味しい。 pic.twitter.com/Sq5Y2BgkQE
電気代の節約に使えるケースもある
使用タイミングを工夫すれば、ポータブル電源で電気代を削減できる場合もあります。
太陽光発電と組み合わせて充電すれば、さらに節約効果を期待できます。
あくまで補助的ではありますが、エコ意識が高い人や節電にこだわりたい人には一つの選択肢です。
実際どうだった?ポータブル電源で後悔・満足した人の本音

ポータブル電源は「いざという時に備えておきたい」と考えて購入されることが多い一方で、使い方や期待値によっては後悔するケースもあります。
ここでは、実際に使った人たちのリアルな声を紹介します。
購入前に見落としがちなポイントを把握し、自分に合うかどうかの判断材料にしましょう。
後悔した人の声
ポータブル電源家に置いておくの邪魔だから車に載せておきたいんだけど車内に置いておくとやっぱり劣化するよね
— じょうげん (@j_ktwr) September 8, 2021
キャンプの時以外マジで使わないw
それ以外にも部屋に置いてあるキャンプ道具めちゃ多いしキャンプ用の倉庫欲しいわ
ポータブル電源、置き場所にちょっと迷う。
— mark@お金貯める (@mksrnt) September 9, 2021
床に直置きだと端子のホコリが気になるし、重さがあるからヤワな家具には置けないし。
そうか、、
— げんちゃんの休憩所 (@HAKUNA_genseki) January 18, 2023
ポータブル電源にポット刺したら飛んだんよな
ポット…1200W必要
ポータブル電源…最高出力300W
充電は問題なくてもドライヤーとポットは使えないね
でも1000W越えの電源って高いんだよなあ〜🥲
満足した人の声
事前に充電しておいたポータブル電源。
— アヴラ身@10/11第10回ABRM走行会主催 (@yamabukiiro_r6) March 22, 2022
使わないに越したことはないけど、あると心強いかも(^^) pic.twitter.com/dp36TGOhVq
ポータブル電源、10ヶ月放置してたけど、残量100%のまま減ってなかった。
— さとう (@tomokiririn) July 6, 2025
年に1回くらい点検。
この数年、買って良かった家電ダントツはポータブル電源。
— ミホ(=ユキ) 미호 (@fancy_222) July 9, 2025
キャンプやアウトドアに一切興味はなく、災害備えの購入だったが、日常のQOLが爆上がりした。
地震や台風による万一の停電にも安心だが、日常で電力を大量に使う熱源家電や扇風機等季節家電をソーラー電力で賄えるのが心地良い
「置物化」「使い道がない」を防ぐポイント
購入したものの「結局一度も使っていない」という状況はなるべく避けたいですよね。
そのためには使い道を事前にイメージし、日常生活での出番を確保するといいでしょう。
また、買う前にレンタルで「本当に必要か」「サイズや重さは許容できるか」を確認しておくと、購入後の後悔を防ぎやすくなります。
ポータブル電源のレンタルについては、次の項目で詳しく解説します。
買う前に格安で試せる!ポータブル電源をレンタルで体験してみよう
ポータブル電源は数万円~十数万円する高額な買い物なので、買ってから「思っていた感じと違った」と後悔したくないですよね。
そんなときは、7泊8日3,930円~など格安で利用できるレンタルで、性能やサイズ感を手軽に試してみるのがおすすめです。

▶家電レンタルのデメリットや利用者の体験談は、こちらの記事で詳しく解説しています。
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家電レンタルのメリット・デメリットを一人暮らし目線で解説
実機の性能・重さを格安で体験できる
カタログやレビューでは伝わりにくいのが、使い勝手と重さです。
1,000Whクラスのポータブル電源は、実際に持つと10kgを超えることもあり「思った以上に持ち運びが大変だった」という声は少なくありません。
また、実際に動かしたい機器とポータブル電源の相性を確認できる点も、レンタルの大きなメリットです。
購入前に「想像と違った」というズレを防ぐには、実機を使ってみることが一番の近道です。
気に入ったらそのまま購入できるサービスも
レンタルサービスの中には、使ってみて気に入ったらそのまま購入できるところもあります。
「試した上で安心して買いたい」という人にとって、レンタル購入は最もリスクが少ない選択肢です。

今回紹介するサービスのうち、4社中3社でレンタル品を購入できます!
ポータブル電源をレンタルできるおすすめサービス
※価格はすべて税込、料金プランは一例
ゲオあれこれレンタル (レンタル品購入可) | Jackery 240 PTB021 7泊8日3,930円~アンカー 521 7泊8日4,280円~コンパクトポータブル電源 7泊8日4,080円~Jackery ソーラーパネル 7泊8日4,090円~ ※他多数 ▶公式サイトを見る 関連記事ゲオあれこれレンタルの体験レビュー・評判・口コミ |
レンティオ (レンタル品購入可) | Jackery 708 ワンタイム:3泊4日6,631円~ 月額:6,000円 EcoFlow RIVER 2 PRO ワンタイム:3泊4日6,251円~ 月額:5,500円 DJI Power 2000 ワンタイム:3泊4日9,481円~ 月額:13,700円 ※他多数 ▶公式サイトを見る 関連記事レンティオの体験レビュー・評判・口コミ |
モノカリ (レンタル品購入可) | ECOFLOW RIVER 2 Pro 4日7,990円~Jackery 2000 Pro 30日48,900円~コンパクトポータブル電源 30日9,000円~ ※他多数 ▶公式サイトを見る 関連記事モノカリの体験レビュー・評判・口コミ |
Cosmo SubscRental | ENEPORTA 30日2,090円~▶公式サイトを見る |
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ゲオあれこれレンタル 家電・カメラ・PC等を手軽に使える | 短期:3泊4日 月額:1ヶ月 | 新品 中古 | 往復送料無料 (北海道、沖縄以外) | 軽度なら最大5,000円まで負担 | 全国 | ||
レンティオ 月間利用15万人&商品数6,720種 | 商品ごとに異なる | 新品 中古 | 無料 | 過失無し:無償、過失有り:2,000円まで負担 | 全国 | ||
モノカリ 全国送料無料、1日レンタルも可能 | 1日~ | - | 全国無料 | 全レンタル品補償制度適用 | 全国 | ||
Cosmo SubscRental 東京・埼玉エリア送料完全無料 | 30日~ | 新品 中古 | 提供エリア内完全無料 | 無償で交換 | 東京,埼玉 |
▶各サービスの詳細は、こちらの記事で詳しく解説しています。
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【2025年版】家電レンタルサービスおすすめ8選を比較
ポータブル電源が「おすすめの人」「やめた方がいい人」まとめ

ポータブル電源は魅力的な製品ですが、全ての人にとって最適とは限りません。
用途・ライフスタイル・考え方によって「買ってよかった」と思えるかどうかが大きく分かれます。
こんな人におすすめ
特に「もしもの備え」を重視する人や、日常的にポータブル性が求められる機器を使っている人には、非常に高い安心感と実用性をもたらします。
こんな人はやめた方がいい
「買ったけど使わなかった」「重くてしまい込んだまま」という後悔の声が多いため、ライフスタイルに合わない場合は、まずレンタルで試してみるのが賢明です。
買うべきか迷う人へ|ポータブル電源の選び方ガイド

ポータブル電源は「高い買い物だから失敗したくない」と感じる方が多い製品です。
性能だけでなく、自分の使い方や必要な機能と合っているかを確認しなければ、後悔につながります。
購入時に注目すべき5つのポイントをチェックしていきましょう。
容量(Wh)と出力(W)で使える機器を確認
ポータブル電源の性能は、主に「容量(Wh)」と「出力(W)」の2つで決まります。
容量は「どれだけの電力をためられるか」、出力は「どれだけの電力を一度に使えるか」を表します。
容量 | 目安 |
500Wh | スマホ充電約30回、ノートPC約5回 |
1000Wh | ポータブル冷蔵庫や小型扇風機の長時間稼働に対応 |
1500Wh以上 | 電子レンジ・電気ケトルなども一部対応可能 |
出力 | 目安 |
300W以下 | スマホやLED照明などの小型家電 |
1000W前後 | 炊飯器・ポータブル冷蔵庫・TVなど |
1500W以上 | 電子レンジ・ドライヤーなども可 |
使いたい家電の消費電力と、ポータブル電源の出力上限を照らし合わせることが大切です。
安全性や認証(PSEマーク、バッテリー種)をチェック
ポータブル電源はリチウムイオン電池を内蔵しているため、発火や過熱などのリスクがゼロではありません。
安全性を重視するなら、下記のポイントに注目してください。
PSEマーク | 日本国内の電気用品安全法に準拠している製品にのみ表示される安全基準 |
バッテリーの種類 | 三元系リチウムよりも、リン酸鉄リチウム(LiFePO4)の方が安定性が高く安全 |
BMS(バッテリーマネジメントシステム)搭載 | 過充電・過放電・高温時の自動停止機能付き |
災害時や長期保管で使用する可能性があるなら、安全性の高いモデルを選びましょう。
サイズ・重さ・持ち運びやすさも重要
高容量・高出力のモデルほど、大型で重くなる傾向があります。
例えば、1000Whクラスのモデルは10〜15kgある場合が多く、気軽に持ち出すには不向きです。
屋外利用や避難所への持ち運びを想定している場合は、重さとサイズにも気をつけて選びましょう。
ソーラーパネル対応やパススルー充電などの機能性
ポータブル電源は「電気をためる」だけでなく「電気をどう補うか」も重要です。
特に下記の機能は災害対策として重宝されます。
ソーラーパネル対応 | 電源がない場所でも太陽光で充電できる |
パススルー充電対応 | 充電しながら機器に給電できる |
AC・USB・DCなど複数ポート対応 | 多様な家電や端末に同時対応できる |
実際に使いたい場面での運用方法を想定して、必要な機能をチェックしましょう。
保証やサポート体制の充実度を比較
高額な買い物だからこそ、故障時の対応や保証体制は見逃せません。
災害時に頼りにする製品なので、いざという時に対応できる安心感も選ぶ基準のひとつです。
よくある疑問Q&A|ポータブル電源の誤解を解消

モバイルバッテリーとの違いは?
ポータブル電源とモバイルバッテリーの大きな違いは、出力と容量の大きさです。
比較項目 | モバイルバッテリー | ポータブル電源 |
主な用途 | スマホ・タブレットの充電 | 家電や複数機器の同時給電 |
容量(Wh) | 数十Wh | 数百~数千Wh |
出力端子 | USBのみが多い | AC・DC・USBなど複数対応 |
持ち運びやすさ | ポケットサイズ | 数kg以上でやや重い |
ポータブル電源は「コンセントがない場所で家電を使う」ための製品と考えると、用途の違いが明確になります。
蓄電池やUPSと比べて何が優れている?
家庭用の定置型蓄電池やUPS(無停電電源装置)は、ポータブル電源とは用途も特性も異なります。
家庭用蓄電池 | 太陽光発電と接続して使う大容量タイプ。設置には工事が必要で費用も高額。 |
UPS | PCや通信機器を短時間守るための装置。数分〜数十分の電力供給が目的。 |
ポータブル電源 | 持ち運び可能で、アウトドアや災害時など幅広いシーンで活躍。 |
つまり、ポータブル電源は「設置不要でどこでも使える」ことが最大の強みです。
ソーラーパネルがあれば無限に使える?
ソーラーパネルがあっても、無限に使えるとは限りません。
太陽光の条件によっては充電効率が大きく左右されます。
昼間にしっかり日差しがあり、電力の使用量が少なければ繰り返し使えますが、過信は禁物です。あくまで補助的な手段と考えましょう。
火事や発熱のリスクをどう防げばいい?
ポータブル電源に使われているリチウムイオン電池は、取り扱いを誤ると発熱や発火のリスクがあります。
下記の対策を守ることで危険を大きく減らせます。
「安いから」と安全基準を満たさない製品を選ぶと、最悪の場合火災事故につながります。
安全性を重視した選択を心がけましょう。
保管や廃棄の正しい方法は?
ポータブル電源は家電リサイクル法の対象ではありませんが、通常のゴミとして捨てることはできません。
各自治体のルールに従い、適切に処分する必要があります。
安全に使い、適切に廃棄することで、ポータブル電源を「持ってよかった」と感じられるようになります。
まとめ
ポータブル電源は非常時やアウトドアでの強力な味方になりますが、デメリットも多く存在します。
停電が長引くと使えない、重くて持ち運びに不便、バッテリーの寿命が短い、処分が面倒など、購入前に知っておきたいポイントは多岐にわたります。
もし「購入するべきか迷っている」「高額な買い物で失敗したくない」と考えているなら、まずはレンタルで実際の使い勝手や使用頻度を見極めてみるのも有効。
納得できる選択をするには、メリットだけでなくデメリットにもしっかり向き合うことが重要です。
正しい知識と判断力を持って、後悔のないポータブル電源選びをしていきましょう。