災害時にポータブル電源はいらない?災害対策用に購入する必要はある?ポータブル電源は高額でデメリットも多そうで、買うべきか悩みますよね。この記事では、ポータブル電源のメリット・デメリットや、購入に満足・後悔した人の本音などを紹介します。購入するか迷う場合は、まず格安レンタルで性能を試してみるのもおすすめ。

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コラム

ポータブル電源はデメリット多め?後悔する前にレンタルで試すのも手

災害時にポータブル電源はいらない?それとも必要?

災害対策のためだけにポータブル電源を購入する意味はある?

高い買い物なのにメリットが少なそうで不安…

ポータブル電源は「あってよかった!」と感じる人がいる一方で、思わぬ落とし穴により購入を後悔する人もいます。

「もしもの備えは必要だけど、ムダな出費は避けたい」というのが本音ですよね。

もしポータブル電源を購入するか迷う場合は、まず格安の短期レンタルで性能を試してみるのもひとつです。

この記事では、ポータブル電源のメリット・デメリットや、購入に満足・後悔した人の本音などを紹介します。

ポータブル電源が本当に必要かどうかを整理し、後悔しない選択をするために、一緒に考えていきましょう。

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実は落とし穴だらけ?ポータブル電源のデメリット10選

実は落とし穴だらけ?ポータブル電源のデメリット10選

ポータブル電源は便利そうに見えて、実は多くの落とし穴が潜んでいます。

使い方や保管方法を間違えると、期待していた効果を得られず、かえって後悔することも。

購入前に、どのような短所があるのかを把握しておくことは非常に重要です。

デメリット

  • 使用頻度が少ないとコスパが悪い
  • 停電が長引くと充電手段がない
  • 高性能モデルでも、実は使える家電が限られている
  • 本体が大きく重いため、収納・持ち運びが大変
  • 保管中にバッテリーが劣化して使えなくなる
  • ワット数や容量の計算が初心者には難しい
  • 使用ミスによる発火・漏電リスクがある
  • バッテリーの寿命が短く、数年ごとに買い替えが必要
  • 高温・過充電などによる取り扱い上の制約が多い
  • 廃棄が面倒で、自治体ごとのルールが異なる

使用頻度が少ないとコスパが悪い

ポータブル電源は500Whクラスでも3万円〜、1,000Wh以上になると10万円前後にもなります。

そのため、防災やアウトドア以外の定期的な使用目的がないと、購入してもコスパが悪くなりがち。

特に、一人暮らしやマンション住まいでは使用機会が限られるので「結局1回も使わなかった」という事態に陥りやすくなります。

高価な買い物ほど、使わないことが大きな後悔につながりますね。

高性能モデルでも、実は使える家電が限られている

容量や出力が高いモデルでも、すべての家電が使えるわけではありません。

特に、下記のような消費電力が大きい機器は対応が難しいです。

  • 電子レンジ(約1,200W〜1,500W)
  • ドライヤー(1,000W以上)
  • 電気ポット(1,200W〜1,300W)

また消費電力が対応している場合でも「ドライヤーを使ったら充電が10%減った」などのケースも。

停電が長引くと充電手段がない

ポータブル電源の充電があまりない状態で停電が続くと、充電が切れたあとの復旧手段がほぼなくなります。

自宅に太陽光発電や車載充電環境がないと、充電が切れたらただの重い箱になってしまいます。

2019年に発生した台風15号の際は、千葉県内で最長2週間の停電が続きました。

十分な備えだと思っていても、実際には足りなくなる可能性があることを念頭に置いておきましょう。

ただし、ポータブル電源を1年放置しても、充電は100%のまま残っていることも珍しくありません。

本体が大きく重いため、収納・持ち運びが大変

ポータブル電源は名前こそ「ポータブル」ですが、実際には軽くありません。

1,000Whクラスで約10〜15kg前後になることが一般的で、片手で持てる重さではないため「腰を痛めそうになった」という声も。

また、普段から使わない場合は保管場所に悩みます。

コンパクトな棚には入らず、クローゼットの下段や床に直置きするケースも多く見られます。

車で持ち出すにしても荷室を圧迫し、他の荷物と干渉することもあるため、重さとサイズの現実を考慮しておきましょう。

保管中にバッテリーが劣化して使えなくなる

ポータブル電源は使わずに放置しておくと、自然放電によって内部バッテリーが劣化します。

特にリチウムイオン電池は満充電状態での長期保管に弱く、劣化が進むと突然使えなくなるリスクも。

メーカーによっては「3ヶ月に1回は充電すること」を推奨している場合がありますが、それを忘れるとバッテリー残量が0%になり、起動自体しなくなることもあります。

防災目的でしまい込んでいると「いざ使おうと思ったら電源が入らなかった」という事態もあり得ますね。

ワット数や容量の計算が初心者には難しい

ポータブル電源の購入前に最も困るのが、スペックの意味がわかりにくい点です。

Wh(ワットアワー)、W(ワット)、定格出力、瞬間最大出力などの専門用語が並びます。

たとえば「500Wh」は、50Wの電気毛布を10時間動かせる容量という意味ですが、こうした計算がピンと来ない人も少なくありません。

また「何ワットまで使えるか」「何時間持つか」をシミュレーションするには、自分で数値を引き算しなければならないため、初心者にはハードルが高くなります。

スペック表を見るだけで判断できる人は少数ですね。

使用ミスによる発火・漏電リスクがある

ポータブル電源には高電圧のリチウムバッテリーが内蔵されており、使い方を誤ると発火や漏電の危険があります。

特に下記のような使用は避けなければなりません。

  • 水濡れのある環境で使う
  • 高温の車内に放置する
  • 非純正のアダプタを使用する

2021年には実際にポータブル電源が発火した事例が複数報告されており、PSEマークのない製品は安全性が確保されていない可能性があります。

安全装置が付いているとはいえ、扱いに注意が必要な精密機器であることを忘れてはいけません。

バッテリー寿命が短く、数年ごとに買い替えが必要

多くのポータブル電源はリチウムイオン電池を採用しており、充放電の回数によって寿命が決まります。

一般的には、約500〜800回のサイクルで性能が著しく低下するため、週1回の頻度で使用すれば2〜3年、非常時のみなら5年ほどで寿命に達します。

バッテリー交換ができない機種の場合、本体ごと買い替えるしかありません。

初期投資に加え、定期的な買い直しが必要になる点を考慮すると、想定よりも維持費が高くなる場合があります。

高温・過充電などによる取り扱い上の制約が多い

ポータブル電源は精密機器なので、特に下記のような環境では使用を控えた方が安全です。

  • 真夏の車内(室温60度以上になることも)
  • 直射日光の下での長時間使用
  • 夜間に充電したまま放置

また、過充電防止機能が付いていても、毎回満充電で保管すると内部にダメージが蓄積します。

リチウム系バッテリーは熱と過電圧に弱いため、環境を整える手間がかかり、想像以上に気を使う製品と感じる人も多いです。

廃棄が面倒で、自治体ごとのルールが異なる

ポータブル電源はバッテリーが含まれており、発火や爆発のリスクがあるので、通常の不燃ゴミや粗大ゴミとしては捨てられません。

多くの自治体では、家電量販店やリサイクル拠点への持ち込みを指示していますが、受付曜日や予約が必要なケースもあります。

また、バッテリーが外せない製品の場合、受け取りを断られることも。

手間がかかるだけでなく「捨て方がわからず放置されたまま」というケースも少なくありません。

「買ってよかった」声も多数!ポータブル電源のメリット5選

「買ってよかった」声も多数!ポータブル電源のメリット5選

ポータブル電源にはデメリットも多くありますが、それでも「買って正解だった」と感じている人がいるのも事実です。

非常時やアウトドアなど、限られた場面で圧倒的な力を発揮するため、使いどころを押さえていれば頼もしい存在になります。

メリット

  • 災害時の非常用電源として使える
  • アウトドアやキャンプで家電が使える
  • 屋外作業・撮影・テレワークにも便利
  • ソーラーパネルを使えば繰り返し充電できる
  • 電気代の節約に使えるケースもある

災害時の非常用電源として使える

ポータブル電源があれば、停電時にスマートフォン・LEDランタン・Wi-Fiルーター・電気毛布など、消費電力が小さい機器を中心に動かせます。

そのため、情報収集や最低限の生活を維持する手段として、災害時の心強い味方になります。

スマホの充電安否確認、情報収集、ライト代わりに活用
LEDランタン・懐中電灯夜間の行動やトイレ移動時に安全を確保
冷蔵庫(小型)保冷機能維持で生鮮食品の保存に重宝
電気毛布冬場の停電でも睡眠中の体温を維持
扇風機夏場の熱中症対策、換気目的にも有効
ノートパソコン在宅避難中の業務継続、家族との連絡
小型テレビ・ラジオラジオなら100時間以上稼働する機種も

アウトドアやキャンプで家電が使える

ポータブル電源があれば、電気ケトル・炊飯器・ミニ冷蔵庫・扇風機などの家電を屋外でも利用できるので、キャンプや車中泊を楽しむ人にとって非常に便利です。

例えば家族4人で1泊2日のキャンプを想定した場合、照明・スマートフォン・電気調理器などを同時に使っても、1,000Wh程度の容量があれば十分。

「ガスや炭を使わない静かなアウトドア体験を求める」「小さな子どもと一緒に快適に過ごしたい」などの人にとって、ポータブル電源は必須級のアイテムです。

屋外作業・撮影・テレワークにも便利

屋外での作業・撮影、移動中のテレワークでもポータブル電源は活躍します。

  • 野外撮影でカメラ機材や照明に給電
  • 工事現場で電動工具を使用
  • カフェや車内でノートパソコンを使ってリモートワーク

たとえば、YouTube撮影を行っているクリエイターは、ドローンやLEDライトのバッテリーをポータブル電源から補給しています。

こうした「野外での作業を止めない」という観点では、非常に頼れるツールです。

ソーラーパネルを使えば繰り返し充電できる

ポータブル電源の多くは、別売りのソーラーパネルに対応しています。

晴天時なら日中にフル充電できるモデルもあり、エコかつ自立的な電力運用が可能。

特に「自宅に電源がないシチュエーション」で活用する人が多く、キャンプ地や災害時の屋外避難所などでは電源確保の手段として重宝します。

ソーラーパネルの出力や日照条件には左右されますが、繰り返し使いたい人にとっては、ランニングコストを抑える手段になります。

電気代の節約に使えるケースもある

使用タイミングを工夫すれば、ポータブル電源で電気代を削減できる場合もあります。

具体例

  • 夜間電力が安いプランを利用して夜にポータブル電源を充電し、昼間に給電する
  • オフィスや在宅勤務中にパソコンや照明をポータブル電源でまかない、電気代のピーク時間帯の使用を減らす

太陽光発電と組み合わせて充電すれば、さらに節約効果を期待できます。

あくまで補助的ではありますが、エコ意識が高い人や節電にこだわりたい人には一つの選択肢です。

実際どうだった?ポータブル電源で後悔・満足した人の本音

実際どうだった?ポータブル電源で後悔・満足した人の本音

ポータブル電源は「いざという時に備えておきたい」と考えて購入されることが多い一方で、使い方や期待値によっては後悔するケースもあります。

ここでは、実際に使った人たちのリアルな声を紹介します。

購入前に見落としがちなポイントを把握し、自分に合うかどうかの判断材料にしましょう。

後悔した人の声

家に置くと邪魔だから車に載せておきたいけど、車内だと劣化する。キャンプ時以外で使わない。

置き場所に迷う。床に直置きだとホコリが気になるし、重量があるからヤワな家具には置けない。

充電は問題なくても、ドライヤーとポットが使えない。1000W超えだと高い。

満足した人の声

使わないに越したことはないけど、あると心強い。

10ヶ月放置しても残量100%のまま減ってなかった。

日常で電力を大量に使う家電を、ソーラー電力で賄えるのがいい。

「置物化」「使い道がない」を防ぐポイント

購入したものの「結局一度も使っていない」という状況はなるべく避けたいですよね。

そのためには使い道を事前にイメージし、日常生活での出番を確保するといいでしょう。

有効な対策

  • 月1回は充電・放電を繰り返して性能チェックをする
  • 通常時はモバイルバッテリー代わりに活用してみる
  • 小型の電気毛布・扇風機などとセットで使う練習をしておく

また、買う前にレンタルで「本当に必要か」「サイズや重さは許容できるか」を確認しておくと、購入後の後悔を防ぎやすくなります。

ポータブル電源のレンタルについては、次の項目で詳しく解説します。

買う前に格安で試せる!ポータブル電源をレンタルで体験してみよう

ポータブル電源は数万円~十数万円する高額な買い物なので、買ってから「思っていた感じと違った」と後悔したくないですよね。

そんなときは、7泊8日3,930円~など格安で利用できるレンタルで、性能やサイズ感を手軽に試してみるのがおすすめです。

家電レンタルのメリット

▶家電レンタルのデメリットや利用者の体験談は、こちらの記事で詳しく解説しています。

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実機の性能・重さを格安で体験できる

カタログやレビューでは伝わりにくいのが、使い勝手と重さです。

1,000Whクラスのポータブル電源は、実際に持つと10kgを超えることもあり「思った以上に持ち運びが大変だった」という声は少なくありません。

また、実際に動かしたい機器とポータブル電源の相性を確認できる点も、レンタルの大きなメリットです。

チェックポイント

  • 電子レンジやポットが本当に使えるか
  • ソーラーパネルでの充電効率は十分か
  • 音(ファン音など)がうるさくないか

購入前に「想像と違った」というズレを防ぐには、実機を使ってみることが一番の近道です。

気に入ったらそのまま購入できるサービスも

レンタルサービスの中には、使ってみて気に入ったらそのまま購入できるところもあります。

そのまま購入するメリット

  • 販売価格からレンタル料金を差し引いた金額で購入できる
  • 初期費用を抑えつつ、使い心地をじっくり判断できる
  • レンタル品返却や新品購入の手間・費用が省ける

「試した上で安心して買いたい」という人にとって、レンタル購入は最もリスクが少ない選択肢です。

今回紹介するサービスのうち、4社中3社でレンタル品を購入できます!

ポータブル電源をレンタルできるおすすめサービス

※価格はすべて税込、料金プランは一例

ゲオあれこれレンタル
(レンタル品購入可)
Jackery 240 PTB0217泊8日3,930円~
アンカー 5217泊8日4,280円~
コンパクトポータブル電源7泊8日4,080円~
Jackery ソーラーパネル7泊8日4,090円~ 
※他多数
▶公式サイトを見る

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レンティオ
(レンタル品購入可)
Jackery 708
ワンタイム:3泊4日6,631円~
月額:6,000円
EcoFlow RIVER 2 PRO
ワンタイム:3泊4日6,251円~
月額:5,500円
DJI Power 2000
ワンタイム:3泊4日9,481円~
月額:13,700円 
※他多数
▶公式サイトを見る

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モノカリ
(レンタル品購入可)
ECOFLOW RIVER 2 Pro4日7,990円~
Jackery 2000 Pro30日48,900円~
コンパクトポータブル電源30日9,000円~ 
※他多数
▶公式サイトを見る

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Cosmo SubscRentalENEPORTA30日2,090円~
▶公式サイトを見る

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サービス最低利用
期間
新品
中古
レンタル品
購入
配送料故障等の対応対応エリアリンク
ゲオあれこれレンタル
家電・カメラ・PC等を手軽に使える
短期:3泊4日
月額:1ヶ月
新品
中古
往復送料無料
(北海道、沖縄以外)
軽度なら最大5,000円まで負担全国

公式サイト

レンティオ
月間利用15万人&商品数6,720種
商品ごとに異なる新品
中古
無料過失無し:無償、過失有り:2,000円まで負担全国

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モノカリ
全国送料無料、1日レンタルも可能
1日~- 全国無料全レンタル品補償制度適用全国

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東京・埼玉エリア送料完全無料
30日~新品
中古
提供エリア内完全無料無償で交換東京,埼玉

公式サイト

▶各サービスの詳細は、こちらの記事で詳しく解説しています。

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ポータブル電源が「おすすめの人」「やめた方がいい人」まとめ

ポータブル電源が「おすすめの人」「やめた方がいい人」まとめ

ポータブル電源は魅力的な製品ですが、全ての人にとって最適とは限りません。

用途・ライフスタイル・考え方によって「買ってよかった」と思えるかどうかが大きく分かれます。

こんな人におすすめ

おすすめの人

  • 停電時にもスマホや通信機器を使いたい
  • アウトドアや車中泊など、電源のない環境を頻繁に利用する
  • 一人暮らしで停電時の家電停止に不安がある
  • 電気機器を用いた撮影・取材・屋外作業を行う
  • ソーラーパネルと併用して、エコな予備電源を持ちたい

特に「もしもの備え」を重視する人や、日常的にポータブル性が求められる機器を使っている人には、非常に高い安心感と実用性をもたらします。

こんな人はやめた方がいい

やめた方がいい人

  • 使用頻度が極端に少なく、普段は使い道がない
  • 重い機器の持ち運びが困難(高齢者や女性など)
  • 電気の知識がなく、容量や出力計算に不安がある
  • 購入後の保管スペースや充電環境が確保できない
  • 自治体の廃棄ルールがよく分からず、不安を感じている

「買ったけど使わなかった」「重くてしまい込んだまま」という後悔の声が多いため、ライフスタイルに合わない場合は、まずレンタルで試してみるのが賢明です。

買うべきか迷う人へ|ポータブル電源の選び方ガイド

買うべきか迷う人へ|ポータブル電源の選び方ガイド

ポータブル電源は「高い買い物だから失敗したくない」と感じる方が多い製品です。

性能だけでなく、自分の使い方や必要な機能と合っているかを確認しなければ、後悔につながります。

購入時に注目すべき5つのポイントをチェックしていきましょう。

容量(Wh)と出力(W)で使える機器を確認

ポータブル電源の性能は、主に「容量(Wh)」と「出力(W)」の2つで決まります。

容量は「どれだけの電力をためられるか」、出力は「どれだけの電力を一度に使えるか」を表します。

容量目安
500Whスマホ充電約30回、ノートPC約5回
1000Whポータブル冷蔵庫や小型扇風機の長時間稼働に対応
1500Wh以上電子レンジ・電気ケトルなども一部対応可能
出力目安
300W以下スマホやLED照明などの小型家電
1000W前後炊飯器・ポータブル冷蔵庫・TVなど
1500W以上電子レンジ・ドライヤーなども可

使いたい家電の消費電力と、ポータブル電源の出力上限を照らし合わせることが大切です。

安全性や認証(PSEマーク、バッテリー種)をチェック

ポータブル電源はリチウムイオン電池を内蔵しているため、発火や過熱などのリスクがゼロではありません。

安全性を重視するなら、下記のポイントに注目してください。

PSEマーク日本国内の電気用品安全法に準拠している製品にのみ表示される安全基準
バッテリーの種類三元系リチウムよりも、リン酸鉄リチウム(LiFePO4)の方が安定性が高く安全
BMS(バッテリーマネジメントシステム)搭載過充電・過放電・高温時の自動停止機能付き

災害時や長期保管で使用する可能性があるなら、安全性の高いモデルを選びましょう。

サイズ・重さ・持ち運びやすさも重要

高容量・高出力のモデルほど、大型で重くなる傾向があります。

例えば、1000Whクラスのモデルは10〜15kgある場合が多く、気軽に持ち出すには不向きです。

チェックポイント

  • 本体重量は7kg以内なら日常的に運びやすい
  • 取っ手の有無や持ちやすい形状
  • キャスター付きかどうか(大型モデル)

屋外利用や避難所への持ち運びを想定している場合は、重さとサイズにも気をつけて選びましょう。

ソーラーパネル対応やパススルー充電などの機能性

ポータブル電源は「電気をためる」だけでなく「電気をどう補うか」も重要です。

特に下記の機能は災害対策として重宝されます。

ソーラーパネル対応電源がない場所でも太陽光で充電できる
パススルー充電対応充電しながら機器に給電できる
AC・USB・DCなど複数ポート対応多様な家電や端末に同時対応できる

実際に使いたい場面での運用方法を想定して、必要な機能をチェックしましょう。

保証やサポート体制の充実度を比較

高額な買い物だからこそ、故障時の対応や保証体制は見逃せません。

チェックポイント

  • 保証期間が1年以上あるか
  • 日本語対応のサポート窓口があるか
  • 修理・交換対応の具体的な条件

災害時に頼りにする製品なので、いざという時に対応できる安心感も選ぶ基準のひとつです。

よくある疑問Q&A|ポータブル電源の誤解を解消

よくある質問

モバイルバッテリーとの違いは?

ポータブル電源とモバイルバッテリーの大きな違いは、出力と容量の大きさです。

比較項目モバイルバッテリーポータブル電源
主な用途スマホ・タブレットの充電家電や複数機器の同時給電
容量(Wh)数十Wh数百~数千Wh
出力端子USBのみが多いAC・DC・USBなど複数対応
持ち運びやすさポケットサイズ数kg以上でやや重い

ポータブル電源は「コンセントがない場所で家電を使う」ための製品と考えると、用途の違いが明確になります。

蓄電池やUPSと比べて何が優れている?

家庭用の定置型蓄電池やUPS(無停電電源装置)は、ポータブル電源とは用途も特性も異なります。

家庭用蓄電池太陽光発電と接続して使う大容量タイプ。設置には工事が必要で費用も高額。
UPSPCや通信機器を短時間守るための装置。数分〜数十分の電力供給が目的。
ポータブル電源持ち運び可能で、アウトドアや災害時など幅広いシーンで活躍。

つまり、ポータブル電源は「設置不要でどこでも使える」ことが最大の強みです。

ソーラーパネルがあれば無限に使える?

ソーラーパネルがあっても、無限に使えるとは限りません。

太陽光の条件によっては充電効率が大きく左右されます。

注意点

  • 曇天や雨天ではほとんど発電しない
  • 充電には数時間〜1日以上かかる場合もある
  • 効率の良い角度や設置場所を選ぶ必要がある

昼間にしっかり日差しがあり、電力の使用量が少なければ繰り返し使えますが、過信は禁物です。あくまで補助的な手段と考えましょう。

火事や発熱のリスクをどう防げばいい?

ポータブル電源に使われているリチウムイオン電池は、取り扱いを誤ると発熱や発火のリスクがあります。

下記の対策を守ることで危険を大きく減らせます。

チェックポイント

  • 高温・直射日光を避けて保管する(車内放置NG)
  • 過充電や放電しきったままの放置を避ける
  • 専用の充電器・ケーブルを使用する
  • 信頼できるメーカー製でPSEマークのある製品を選ぶ

「安いから」と安全基準を満たさない製品を選ぶと、最悪の場合火災事故につながります。

安全性を重視した選択を心がけましょう。

保管や廃棄の正しい方法は?

ポータブル電源は家電リサイクル法の対象ではありませんが、通常のゴミとして捨てることはできません。

各自治体のルールに従い、適切に処分する必要があります。

保管の注意点

  • 満充電や空の状態で長期保管しない(50〜70%が理想)
  • 3か月に1回は充電してバッテリー劣化を防ぐ
  • 直射日光・高温・湿気を避けて保存する

廃棄方法

  • 自治体の「小型家電回収ボックス」に出す
  • メーカーの回収プログラムを利用する
  • 廃棄業者に依頼して適正処理してもらう

安全に使い、適切に廃棄することで、ポータブル電源を「持ってよかった」と感じられるようになります。

まとめ

ポータブル電源は非常時やアウトドアでの強力な味方になりますが、デメリットも多く存在します。

停電が長引くと使えない、重くて持ち運びに不便、バッテリーの寿命が短い、処分が面倒など、購入前に知っておきたいポイントは多岐にわたります。

もし「購入するべきか迷っている」「高額な買い物で失敗したくない」と考えているなら、まずはレンタルで実際の使い勝手や使用頻度を見極めてみるのも有効。

納得できる選択をするには、メリットだけでなくデメリットにもしっかり向き合うことが重要です。

正しい知識と判断力を持って、後悔のないポータブル電源選びをしていきましょう。

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